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2015年10月

2015年10月30日 (金)

林道を独り占めしていた、キッコウハグマ

 晴れの日が続いているので空が澄み渡り、雲があっても空に溶け込んで、大変すっきりとしている。秋の空はほんとに気持ちがいい。朝夕、めっきりと冷たくなったが、この冷たさの中で見る空は、秋の花とはまた違った趣がある。


キッコウハグマ (キク科モミジハグマ属)

 山地のやや乾いた林内や林縁に生える。高さ10~30cm程で、茎の先に白く、少しねじれた花をつける。また、たくさんつぼみをつけるが、開花せずに閉鎖花となるつぼみも多い。「キッコウ」は亀の甲羅を思わせる葉の形から。


 あまり往来のない林道のあちらこちらに生えていた。他の植物が生えていない、やや乾いて、石がごろごろする山道がよほど生育に適していたのだろう。

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 もう少し花部分に近づいてみた。花びらが少しねじれて、風車のようになっている花が素敵だ。コウヤボウキやテイショウソウも似たような花をつける。

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 花をさらに拡大してみた。1個の花をよく見ると、突出した雄しべ、雌しべを中心に3個の小花からできているのがわかる。なお、花の周りにある、緑色の細長いものは、おそらく開花せずに果実となる閉鎖花だと思われる。

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 最後は、「キッコウ」の名の由来となった葉の部分。5角形だというがあまりきれいではない。これを亀甲と見た人の直感はすごいと思う。

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2015年10月27日 (火)

さわやかな雰囲気のマツカゼソウ

 一度知ると忘れられない野草のひとつがマツカゼソウ。どこが「松風」と思うほど、見た目と名前がどうも結びつかないが、能舞台に描かれる松に似た姿で、少しの風に揺れるということが名前の由来だという。
 昔の人は全く直感が鋭かったし、自然をよく知っていたのだろう。現在なら、この野草にどんな名前をつけるのだろうか?


マツカゼソウ (ミカン科マツカゼソウ属)

 山地の林縁や林内でよく見かける野草。葉に特徴があり、見るとすぐわかる。花期は8~10月で半開きの白花を咲かせ、花後につける果実は小さいが、4つに分かれ、熟すとそれぞれに数個の種子が入る。


 高さは40~80cmで、秋風に揺れる姿がさわやか。木陰のある山道に入るとよく見る。

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 花をよく見ると、花弁が4枚に分かれ、6~8本の雄しべが外にのびだす。

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 下は若い果実。小さいがいくつかの部屋に分かれている。

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 下は熟した果実。分かれた部屋に数個の種子が入っている。

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2015年10月24日 (土)

久しぶりにシコクママコナに出会いました

 今日も野外散策しようと思っていたのですが、朝起きると地面がぬれ、曇っていました。しばらくすると、少しですが雨も降ってきました。晴れの日が続いていたので、この辺での雨もいいかなと思うのですが、折角の予定も変更です。天気予報はもっと正確であってほしいものです。


シコクママコナ (ゴマノハグサ科ママコナ属)

 半寄生の植物で、山地の林下に生える。下唇にご飯粒のようなふくらみが2つあるのが特徴で、本種はこれが黄色くなっている。また、苞の縁には小さな突起が見られる。


 センブリの様子を見に行く途中で、久しぶりに見かけたシコクママコナ。少し湿り気のある、小さな溝の近くに生えていました。きっと見落としていたのでしょう。

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 花を拡大してみましたが、下唇の黄色のふくらみがかわいいですね。また、あまり目立ちませんが、花の基部付近にある苞の縁に、特徴である小さな歯牙(突起)が見られます。

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2015年10月21日 (水)

見たいと思う花のひとつ、センブリ

 もう咲く頃だろうなと思い、会いたくなる花がいくつかある。センブリの花もそのひとつ。そこで私が知る自生地に出かけてみると、以前から知るところには数少なく、少し離れた斜面のあちらこちらで、スッキリとした茎の先に白い花を咲かせていた。好きな山草はいつ見ても心が和む。


センブリ (リンドウ科センブリ属)

 少し湿り気のある、水はけのよい斜面などに生え、9~11月に、淡い紫色のすじがある白花を茎先につける。また、苦いことでよく知られる薬草。


 花びらが5枚あるように見えるが、基部が1つの合弁花。ガクも5裂し、雄しべは5本。高さは10~30cm。

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 地際で枝分かれするのか、下のような生え方をしている株も多く見られた。

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 群生する傾向があるようで、この自生地でもかたまって生えていた。

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 普通、花びら、ガクは5裂し、雄しべも5本だが、花びら、ガクが4裂し、雄しべが4本の変わり者もあった。上の写真にも4裂した花びらが写っているので、案外多いのかも?

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2015年10月16日 (金)

今が盛り、アキチョウジの花

 朝夕がめっきりと寒くなりました。長袖シャツの上に何か1枚羽織らないと、寒くてたまりません。つい1週間ほど前までは、半袖のTシャツだったのですが…。
 植物はこういう気温変化を敏感に感じて、花が終わったり、咲き出したりするのでしょうか。というのは、今年は全体的に開花が半月から1ヶ月早いように思います。だから、気温の変化を感じていると思うのですが、このような動植物のしくみにはとても興味がわきます。


アキチョウジ (シソ科ヤマハッカ属)

 チョウジというのは香辛料となるグローブのことで、グローブのツボミが丁(くぎ)に似た形をしているので「丁字(ちょうじ)」。アキチョウジはチョウジに似たつぼみが秋につくから。中部地方以西の山地の林内や林縁に自生する多年草で、高さは40~80cm程。


 山からの水がしたたっている、やや湿ったところに群生していました。珍しくはないと思うのですが、私の周辺では低山のこの場所でしか見かけません。

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 下の写真では、後方にアケボノソウが咲いていました。同じような環境を好むようです。

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 花穂を少し拡大してみました。よく似た仲間にセキヤノアキチョウジがありますが、こちらの花柄は細長く、本種の方が太く、短いようです。

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 また、本種のガク裂片は鈍角で、セキヤノアキチョウジの方は細長く鋭いようです。

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 花を正面から拡大してみましたが、入り口を少し閉じているので、雄しべの葯が少し見えるだけです。虫はこのすき間から中に入るのかな?

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2015年10月14日 (水)

森のクリスマスツリー、スズコウジュ

 私が愛読しているyanbaruさんのブログで、ヒメジソが紹介されていました。小さいけれど、とても可愛い花でした。ところで、秋はヒメジソに限らず、シソ科の花をよく見かけます。先日の野外散策でも、やはりスズコウジュやアキチョウジというシソ科の植物に出会いました。


スズコウジュ (シソ科スズコウジュ属)

 日本固有種で、ジングルベルのような、釣鐘形の小さな白花をつける。高さは10~20cm程と小さく、しかも花が下向きに咲くので、正面からの撮影は大変難しい。雄しべは4本で、雌しべは花冠より突き出す。


 やや湿ったところに点々と生育していました。小さいので、気をつけないと見落としてしまいそうです。また、花が下向きに咲くので、雄しべや雌しべが見えるように撮すのは困難です。以前はたまたま斜面に咲いていたものがあったので、細工せずに撮せたのですが、今回は無理矢理撮すことは避けました。

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 小さな花ですが、ハチがやってきていました。

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 あちこち撮していると、葉の上に落ちた花で、雄しべや雌しべが見える状態のものを見つけました。全くの偶然ですが、雄しべや雌しべが撮せたので、とても幸運でした。雄しべが4本で、不鮮明ですが、少し先に雌しべ柱頭が写っています。

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2015年10月11日 (日)

まだクサギが咲いていた

 先週末ですが、日当たりのよい、平地の道路沿いでクサギがまだ花をつけていました。周辺では、ほとんど花が終わり、実をつける時期になっているので、花は珍しいものです。天気がとてもよかったので、写真を見ると真夏のように思えます。


クサギ (シソ科クサギ属)

 日当たりのよい所であれば、普通にみられる落葉小高木。葉に独特のにおいがあり、これが名前の由来となっている。しかし、花は臭くなく、むしろ甘いよい香りがあるという。花期は7~9月。


 すぐ近くを車がどんどん通る道路沿いで写しました。まだ、これだけの花をつけているのは、この時期としては珍しいのではないかと思いました。

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 少しアップして撮ってみました。よく知られた花なので、特に説明は無しで、夏の余韻を感じていただければと思います。

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 前に紹介したボタンクサギが、前の場所から300m程離れた道沿いで、きれいに咲いていたので、おまけとして載せておきます。

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2015年10月10日 (土)

ススキに追いやられるアケボノソウ

 峠の主役といえば、今日のアケボノソウも外すことはできません。そこで、いつもの群生地に出かけたのですが、残念なことにススキに占領され、ほとんど見られず、周辺部で細々と花を咲かせていました。植物の世界の栄枯盛衰ですね。


アケボノソウ (リンドウ科センブリ属)

 高さは50~80cm程で、茎頂に直径2cm程の花を咲かせる。花びらを見れば名前の由来がすぐにわかり、夜明け前の星空をイメージさせる模様がある。花びらの中央付近には黄緑色の斑点が2個あり、蜜を出すので、虫たちがそれを求めて集まってくる。


 群生の様子を撮るつもりであったが付近はススキに占領され、様子が一変していた。そのため、周辺の湿り気が多いところに散在していた。

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 下のように、花びらは白地に黒っぽい、細かな斑点が先端の方にあり、その中央よりに楕円形の黄緑斑が二つ並ぶ。さながら、夜明け前、山の上に輝く星空のようだ。

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 2個の黄緑斑は蜜腺溝と呼ばれ、蜜を出すのでアリや蝶などの虫が集まる。

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2015年10月 8日 (木)

ミカエリソウの群生

 先週の散策では、私のお気に入りの峠(標高500m程)にも出かけた。峠では、今の時期に主役のひとつであるミカエリソウが林道に沿って群生している。ミカエリソウの名前の由来は、あまりの美しさに「見返る」ということになっているが、私には普通の美しさで、「見返る」ほどではないと思える。だから、以前から何か他の由来があるのではないかと疑っている。なお、ミカエリソウの美しさに惚れている方には大変失礼なことを書きました。許して下さい。

ミカエリソウ (シソ科テンニンソウ属)

 近畿地方とその周辺に分布。林内や林縁に群生することが多く、花穂が長く伸び、それに赤紫色の花が多数つく。

 下の写真はミカエリソウの群生です。林道沿いの緩やかな斜面に広がっており、後ろにはヒノキの植林地があります。

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 花をズームアップしてみました。花穂は下から上に咲き上がっていきます。

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 さらに近づいて撮してみました。雄しべは4本あります。

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 下の写真では、花穂の上半分が魚の鱗のような苞葉に包まれています。この苞葉が外に開くと雄しべや雌しべが飛び出すようになっています。

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 下の写真は苞葉が外に開く前で、それぞれの苞葉の内側には、つぼみができていることがわかります。

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2015年10月 7日 (水)

シダの茂みに黄色の花、ノササゲ

 先週末は秋晴れのさわやかな天気でした。それで、久しぶりに山野をあちらこちら散策しました。おかげでいろんな秋の花を見ることができました。ただ、風景を通じて、秋の雰囲気を伝えることができればと思ったのですが、なかなかそういうポイントに出会うことができなかったのが残念でした。
 順次見かけた花を紹介しようと思いますが、まずは道端の林縁で見かけたノササゲを紹介します。


ノササゲ (マメ科ノササゲ属)

 山野の林縁に生えるツル性植物。葉は3枚の小葉からなり、葉の脇から出る花序に淡黄色の蝶形花をつける。なお、小葉は二等辺三角形の角を丸くした形をしている。


 林縁のシダの茂みにツルをからませて、うすい黄色の花をつけていました。

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 葉は二等辺三角形状の小葉が3枚。

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 花を拡大してみました。撮りやすい位置に、おあつらえ向きの花が無かったのでうまく撮れていませんが、花を見るとマメ科だとわかりますね。

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2015年10月 5日 (月)

以前より生き生きしていたアカバナ

 最近拝見しているstellaさんのブログに、先日「アカバナ」が紹介されていた。それを見て、何年か前に、菜園近くの谷川で見たことがあったのを思い出し、今でも生育しているのか様子を見に行った。繁殖はさほど変わらないが、以前より生き生きとしていた。


アカバナ (アカバナ科アカバナ属)

 山野の湿地に生え、高さは15~90cm。7~10月、葉の脇に直径1cm程のピンクの花をつける。花弁は4枚、雄しべ8つ、雌しべは1つで柱頭はこん棒状。名前は、秋に葉が赤くなることに由来する。


 かなりの水気を好むらしく、河川改修でセメント張りされた谷川のあまり流れがあたらない所に生育していた。高さは15~30cm程。
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 1cm程のピンクの花を花柄のように見える子房の先につけていた。

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 花が終わると、花はなくなり、下にある子房がどんどん大きくなり、細長い果実となる。下の写真では、その果実が多数ついている。

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 花を拡大するとよくわかるが、雌しべの柱頭が独特の形で、こん棒状に太くなっている。

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 まだ大半の葉は赤くなっていなかったが、中に葉が赤くなっているものがあった。下の写真の中央にわずかに見られるが、もう少しすれば、もっとたくさんの葉が赤くなるはず。

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2015年10月 3日 (土)

これがベニイタドリかな?

 私の地方では、イタドリのことを「ごんぱち」と呼んで、春の山菜のひとつになっています。収穫後、あく抜きして調理したり、塩漬けをして保存したものを調理して食べます。私は炒めて食べるのが好きで、シャキシャキ感がたまらないです。
 だから、花には見向きもしなかったのですが、あらためて花をよく見てみたところ、たいていは白花ですが、全体が紅く見えるものもありました。これをベニイタドリというのでしょうか?とても興味をひかれました。


イタドリ (タデ科タデ属)

 各地の陽当たりのよい堤防、草地、道路沿いなどに普通に見られる。花期は7~10月で、雌雄異株。雄花はガクが5裂、雄しべが8つ。雌花は花柱が3つで、花後3稜のある長いハート形の実になる。傷に薬効があり、傷の「痛みとり」が「イタドリ」に転じたといわれる。


 よく見かけるイタドリは下のように白い花や実をつける。

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 雌花は雄しべが小さく、中央に子房がある。いくつか見られる、細長い花被に囲まれているのが果実の部分で、先端に雌しべ柱頭が見られる。

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 下は雄花で、雄しべの葯が飛び出し、よく目立っている。

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 下は羽根状の果実で、中に種子が見える。少し黄みがかるが、遠くからは白に見える。

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 遠くから見ると紅く、白花のイタドリとは異なる種ではないかと思ってしまう。これをベニイタドリというのだろうか。それほど多くはないが、時々見かける。

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 下が雌花で、花は全体が紅いわけではなく、雌しべや雄しべを取り囲む花被の外側が紅く、また果実も紅くなっている。そのために全体が紅く見えるのだ。

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 雌花柱頭は先端が細かく裂け、果実先端にも残っている。

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 下の写真を上の写真と比べてほしい。下は雄しべの葯が突出しているので雄花だと思われるが、どういうわけか果実ができていた。ごくわずかだが、雄花にも果実が見られた。

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